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重点テーマ研究・地域研究・地域実践活動


地域研究交流センターの支援事業の1つである「教員地域貢献支援事業」は、本学の教員等が持つ「知的資源」を地域社会の課題解決や地域活性化等に活かすことを目的としています。本学の教員が、地域の自治体・企業・団体などと連携し、企画・提案し実施する地域貢献型の研究及び実践活動について、それぞれ選考を行い、センターで支援しています。

重点テーマ研究

重点テーマ研究とは、地域研究事業のうちより重要度が高いもので、研究期間も複数年と長く設定しています。
〇研究テーマ一覧

・「穴切地区をモデルとした持続可能なコミュニティにつながる高齢者活動拠点構築―拠点構築のプロセス―」
 研究代表者:人間福祉学部 福祉コミュニティ学科 准教授 青柳 暁子
 研究期間:2019年度~2021年度

・「多様性ある社会的連携・協働の構築に関する研究」
 研究代表者:看護学部 看護学科 教授 長坂香織
 研究期間:2020年度~2022年度

・「過疎地域における持続可能な地域社会の形成に関する研究―山梨県身延町をフィールドとしてSDGsの観点から―」
 研究代表者:国際政策学部 総合政策学科 教授 安達義通
 研究期間:2022年度~2023年度

地域研究

地域研究とは、定量的あるいは定性的な手法等を使って分析、考察を行い、地域課題の解決など地域に貢献する研究です。地域研究交流センターで募集、選考し採択します。今年度、採択された研究は以下のとおりです。この研究で推進したいSDGsの目標も一緒に掲載しています。

①山梨県産のアロマオイルを救急車内に導入したことによる効果

◇研究代表者
看護学部 講師 高取 充祥
◇研究概要
本研究の目的は、救急車内において山梨県産のアロマオイルを導入した効果を明らかにすることである。具体的には救急車の中でアロマオイルを活用した環境調整を図り、傷病者および付き添い者、救急隊員、付き添いの医療従事者の心理的苦痛の変化を導入前後で明らかにすることである。

②山梨県におけるがん検診受診行動の要因 乳がんと子宮がんに焦点を当てて

◇研究代表者
看護学部 教授 前澤 美代子
◇研究概要
山梨県におけるがん検診受診行動の要因を明らかにする。検診の受診と罹患数などにおいて課題が多い乳がんと子宮がんに着目し、受診行動の要因からがん検診の受診率の向上にむけた仕組みづくりに貢献する。

③マスク着用がもたらす聴覚障害のある児童・生徒への教育の困難感と、
 聴覚障害に適した感染対策のあり方

◇研究代表者
看護学部 教授 平尾 百合子
◇研究概要
本研究では視覚に頼るコミュニケーションをとることが多い聴覚障害のある児童・生徒への教育において、マスク着用がもたらす聴覚障害のある児童・生徒への教育上の困難感と聴覚障害に適した感染対策のあり方を検討する。

④外国につながりのある住民との協働の場の構築と評価

◇研究代表者
人間福祉学部 准教授 鳥居 美佳子
◇研究概要
外国につながるのある住民とともに地域の「生活者」としてのパートナーシップを築くことを目的とし、多様な人の協働の場となるような地域活動を企画・実施し、参加者の「居場所感」を評価する。

⑤山梨県産業連関表を用いた経済波及効果事例分析

◇研究代表者
国際政策学部 助教 井上 雄介
◇研究概要
本研究では山梨県が公表する簡易分析ツールを部分的に拡張し、企業立地が県内に与える経済波及効果を試算する。これにより、地域社会への貢献等の観点からCSR (Corporate Social Responsibility)に積極的に取り組む企業に対して、県内への投資を促すための定量的な判断材料を提供することが可能となる。

地域実践

地域実践とは、地域活性化を目的とした組織の構築、地域資源を使った商品開発、イベント・研究会の実施等、大学の知的なノウハウを活用しつつ、地域貢献を目的とする実践活動です。
地域研究交流センターで募集、選考し採択します。今年度、採択された地域実践事業は、以下のとおりです。この活動で推進したいSDGsの目標も一緒に掲載しています。

①山梨県における医療通訳ボランティア養成・ 保健医療機関への 派遣事業

◇実践者
看護学部 准教授 井川 由貴
◇活動内容
医療通訳志望者を対象とした医療通訳セミナー(年
4 回、うち 1 回は山梨県国際
交流協会と共催)を開催し、セミナー修了者を対象に医療通訳の専門家による認定試験を行っている。また、医療通訳者の専門性と必要性の認知、活躍機会の拡充のため、保健医療従事者を主対象とするフォーラムを実施するほか、医療機関・通訳派遣者の感染対策上の状況に応じ、可能な範囲で県内保健医療施設に医療通訳者を派遣する。

②周術期疼痛管理に関する看護師教育と 医療者の情報共有ネットワークの場の構築

◇実践者
看護学部 准教授 井川 由貴
◇活動内容
近年の鎮痛薬や医療技術の進歩により在院日数は劇的に短縮しているが、手術を受ける患者の苦痛はいまだゼロにはならない。「手術をしたのだから痛いのは当たり前」「しばらく我慢すれば良くなる」という医療者・患者の考えを、「術後の痛みはないのが当たり前」に変えていくために、まずは 医療現場の現状調査と結果を踏まえた 医療者への最新の知識提供と情報共有 を行い、発展的に 交流 することができる 場が必要です。この活動では、 周術期医療に携わる医療多職種が集う教育セミナーやフォーラムを開催し、多職種のチームアプローチにより手術を受ける患者の疼痛ゼロを目指します。

③やまなし多言語高校進学ガイダンス―ロールモデルと話して未来を描いてみよう―

◇実践者
国際政策学部 教授 萩原 孝恵
◇活動内容
「多言語による高校進学ガイダンス」を開催します。今年は下記2回です。①7月9日(日):オンライン開催、②11月12日(日):山梨県立大学で開催未来につながるガイダンスです。ぜひ参加してください。

④重層的支援体制整備事業における地域づくりに向けた支援ネットワークの構築

◇実践者
人間福祉学部 准教授 高木 寛之
◇活動内容
社会福祉協議会を中心として地域福祉推進の中核団体が,どのような制度政策に基づき,どのような主体と協働で,どのようなことを目指した地域づくりを推進してるのか,シンポジウム及び情報交換会を開催し,理念,実践,政策の共有とネットワーク化を図る。

⑤第10回山梨ダウン症フォーラム

◇実践者
看護学部 助教 石橋 みちる
◇活動内容
山梨ダウン症フォーラムはWHO制定の世界ダウン症の日に合わせ、公益財団法人日本ダウン症協会の後援の元、2013年から芝草の会と共に開催してきました。毎年、山梨県のダウン症児・人とその家族が地域でより良く生活するための一助となるように、生活の様々な側面をテーマに講演会やシンポジウム等を行っています。今年度は講師に山梨大学 大学院総合研究部教育学域 准教授 永田真吾先生をお迎えし、言葉を育てる支援についてのご講演とシンポジウムを予定しています。

⑥転倒予防を目的としたフットケア活動と運動の推進

◇実践者
人間福祉学部 講師 前川 有希子
◇活動内容
転倒予防都市宣言をした富士吉田市の取り組みについて高齢者を対象としたフットケア と運動 の視点から支援する。
足部の清潔と保湿、足爪を整える等のフットケアと運動を意識つける啓発活動を展開する。人生100年時代をむかえ、いつまでも地域での暮らし が維持できるよう 、転倒予防の一助として地域介入する。

⑦哲学は地域社会の課題解決にいかに貢献できるか

◇実践者
国際政策学部 准教授 橋本 憲幸
◇活動内容
本事業は、地域の課題解決に対し、哲学がどう貢献できるのかを、地域の人びとと共に探る実践である。地域の課題を連携団体に提示してもらい、それについて哲学を専門とする本学の教員が応答するイベントを開催し、その成果を総括する。

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